ティムコから発売されているエラストマー素材の表層系ワーム、野良ネズミを使い始めて丸一年が経ちました。
もっと早くから使い込んでいる方々はたくさんいらっしゃるので、自分が色々語るのはちょっと恐縮ですが、自分なりのセッティングや使い方が定まってきたのでまとめたいと思います。
驚異的な釣果を叩き出す「野良ネズミ」とは…
2016年に発売以降、SNSやメディア等で著名なブロガーさんやバスプロ達が、メーカーの垣根云々関係なく【これは釣れる】と騒がれ始め、ジワジワとそれが広まり、現在ではもう知らない人の方が少ないのでは?というくらい人気ルアーとなった野良ネズミ。
野良ネズミは水に浮くエラストマー素材のワームで、サイズ展開は現在3種類。
ただし後述するバサー2019年10月号には「野良ネズミウルトラ」というプロトが公開されているので、近々それも仲間に加わると予想されます。
サイズ | 重量 | 価格 | |
野良ネズミ(オリジナルサイズ) | 88mm | 4g | 3匹入り940円 |
野良ネズミウルトラ(プロト) | 110mmクラス? | ?g | 不明 |
野良ネズミマグナム | 125mm | 10g | 2匹入り940円 |
野良ネズミエンペラー | 160mm | 27g | 1匹入り940円 |
※野良ネズミ(オリジナルサイズ)のみECOモデルもあり。
この記事ではオリジナルサイズの「野良ネズミ」について書いていきます。
野良ネズミのタックルセッティング
使い方云々の前に、まずはタックルセッティングについて解説します。
野良ネズミに現在使用している自分のタックルセッティングは、以下の通りです。
- ロッド: TULALA グリッサンド56
- リール: 12カーディフCi4+2000HGS
- ライン: PE0.8号(直結)
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グリッサンド56なんてバサーの方からは「?」と思われるでしょうから、超簡単に説明するとソリッドティップのULクラスロッドだけれどバットが強靭なので川のデカバスともやり合えるショートロッド…と言ったところです。
これってバス釣り専用のロッドではないので、もちろん「このタックルこそがめっちゃ合うですよ!」という気は全くなくて、個人的に野良ネズミのタックルは以下の2点を満たしているかどうかが重要だと感じます。
- ロッドは短くてPEライン対応のUL~Lクラスか
- スピニングリールは小型のハイギアで、丸ノブか
1点目についての理由を言いますと、野良ネズミはフック込みでも重量は5g程度。
それ故、まずあまり硬いロッドはマッチしません。パワーバンドとして理想はUL(ただしベナンベナンのはフッキングが決まらないのでNG)、いいとこLクラスがマッチします。
また「短い」というのは自分がカヤック乗りだからというわけではなく、野良ネズミの高速連続トゥイッチアクションにはショートロッドの方が圧倒的にやり易い(疲れない)ためです。
エキスパートな方々ではあればロングロッドでもティップを小刻みに動かしながらひたすら動かし続けることもできるのでしょうが、実際かなり鍛えていない人だとキツイですよ…集中力も持ちません。
5ft代までいかなくとも、レングスとしては6ft前半が理想だと思います。
加えてショートロッドならば、後述しているショートディスタンスで精度よく野良ネズミを撃ち込んでいくという作業にもかなりメリットがあります。
またリールについては1500〜2500番くらいの小型で軽量なリールがマッチします。
ギアはハイギアをオススメする理由は、ロッドワークをしながらラインスラッグをとるのに楽チンだからです。
さらに、個人的には野良ネズミアクションのようなロッドワークをしながらリールを巻き続けるアクションって、丸ノブが凄くやり易いです。
ノブを握ってる手を転がすように巻いてこれるので、平ノブよりもスムーズに作業が出来るように感じています。
野良ネズミのフックセッティング
野良ネズミはバイトがかなり出るルアーですが、フックセッティングが決まっていないと中々フックアップしてくれないルアーです。
まず、野良ネズミ開発者の大津さん推奨のフックは以下の2つです。
- デコイキロハイパー1
- リューギインフィニティ1/0
たしかキロハイパーは試したことはがあったのですが、自分はその後ちょっと違うフックを使っていて、かなり細軸なデコイのWorm19 S.S.Hookを使用したりしています。
その理由は、カヤックからのアプローチということで、どうしてもフッキング時に踏ん張りが効かないんですよね(^_^;)
なのでとにかく掛かり重視。細軸のオフセットをいくつか試していて、今もまだ検討しているところなんです…
というわけで、まぁ自分のように特別な理由がなければ、ティムコ推奨を使用するのが良いかと思います♪
フックの差し方についてはご存知の方も多いと思いますが一応…
下の画像の通りで、下顎の先から入れて、お尻の方は肉厚になっている部分をお尻から背中に向けて抜くというのが正解です。
フッキング率を上げるための工夫
使用するフックとセッティングが決まったところですが、さらに野良ネズミのフッキング率を上げる工夫を2つご紹介します。
1.小まめなフックポイントのチェック
野良ネズミのスキッピングを続けていると、知らぬうちにこのようにフックがボディに二度刺ししてしまっていることが結構あります。
エラストマー素材でフックポイントを隠すボディ形状をしているので、こればかりは致し方ありません…
小まめにフックポイントをチェックして、二度刺し状態になっていないか確認してください。
この状態でバイトがあっても、中々のってくれませんので…(-_-;)
2.ゲイブを開く
フッキング率のみを上げたいならば、ゲイブは市販のフックよりも開いてしまった方が良いかと思います。
画像の上がペンチで折れない程度に力を掛けてゲイブを開いたフックで、下が新品状態のフックです。
これによって、もちろんスナッグレス性は低下してしまいますが、フッキング率は多少なりとも上がるように感じます。
まぁがっつり食ってくるバスには関係ないと思いますが、「バイトはあるのに中々のらない」というときに、試してみるのも良いかと思います(^^)
野良ネズミの保管方法には要注意
野良ネズミはエラストマー素材ゆえ、他のワームと接触することであっという間にに溶けていきます。
なので専用ケースを用意するのが絶対にオススメです。
SNSで見かけたり、他のブロガーさんが紹介していたりするこのメイホースリットフォームケースですが、エラストマー素材のワームを、フックを刺した状態で保管するのにはベストだと感じます。(エラストマーならフックをサビさせないので、フックは装着したまま保管しても問題ありません。)
自分の場合は、野良ネズミだけでなく、ティムコで言えば同じ野良シリーズの「野良ガエル」や「パニックシケイダー」をケースに複数セットしてフィールドに持っていっています。
野良ネズミで釣るポイント
野良ネズミは水面をドッグウォーク(トゥイッチングによる首振りアクション)させてバイトを誘うルアーですが、これまで自分が使ってきた中でバイトを増やすのに大事なことは主に2つあると感じます。
1.岸ベタベタに撃ち込むこと
沖にあるウィードなんていうものは自分が行くマッディーシャローフィールドでは見ないものなので、狙っていくのはとにかく岸際のシャローになります。
野良ネズミはとてもスキッピングしやすいワームなので、その特性も活かして岸ベタベタにしっかり撃ち込んでいきます。
例えば上の画像であれば、岸から飛び出した草が覆いかぶさる奥の奥に撃ち込む。
土壁や護岸に対しても、もはや陸にキャストする勢いで撃ち込む。
理由は「バスがカバーの中にいるから」というわけではなく、「小型のエビやベイトフィッシュは岸際のカバーやボトムにへばりついているから」です。
バスが思わずバイトしちゃうタイミングって、普段カバーやボトムにへばりついて身を隠しているベイトが、何か察知してそこから慌てて外に逃げ出してきて無防備になったときだと思うので、それを野良ネズミで演出します。
2.高速トゥイッチを止めないこと
岸ベタベタに野良ネズミを上手くキャストできたら、高速トゥイッチアクションをさせるわけですが、大事なのは「動きは早く、そして止めないこと」だと思っています。
野良ネズミで狙っていくのは、捕食スイッチが完全にONする魚なので、ステイは不要だし遅いアクションよりも早いアクションの方が見切られずに躊躇なくバイトが出ます。
早いアクションでミスバイトされることもありますが、それはもう目をつぶるところだと思っています。
ただ、これまで自分が何度も経験してきているのですが、野良ネズミで一回スイッチがONした魚って、ミスバイト後も鼻息荒くしてまだベイト(ルアー)を探していることが多い。
なのでミスバイトしたらフォローで何か違うライトリグを入れるとかではなく、すぐにまた同じコースを通してやる。
それで再度バイトしてきて獲った魚って多数います。
野良ネズミのフォローは野良ネズミで!ということですね。笑
野良ネズミの悪いところ
素晴らしい釣れ釣れルアー、野良ネズミにも悪いところはあります…
半分はネタ的な感じですが、一応ですが、書いておきますね。笑
1.中毒性が酷い(笑)
野良ネズミは本当に中毒性が酷い。
全然釣れね…という状況でもバイトを出すし、そのバイトがまた激しいんですよ。
良くトップウォーターで「水面炸裂!」なんて言いますけれど、実はデカイ羽根モノとかはほとんどの場合は超地味なバイトなんですよね。
一方で野良ネズミのような小さくて早く動くルアーに対してはかなり激しめのバイトをしてきます。
あれがまた中毒性ありまして…
というわけで使い始めたばかりの人は特に要注意だよ!
2.サイズは選べない
こっちは真面目な話ですが、野良ネズミは無差別的に釣るのでサイズが選べません。
特に自分のフィールドでは、夏場に水温がマックス超えてきたあたりからコバスちゃん達が元気になりすぎる一方でデカバスはセンシティブになってくるので、中々サイズが伸びなくなります。
そんなときは潔く別アプローチにシフトするのが良いと思います。(デカイ魚を狙いたいならばの話ですが)
といっても、もちろん野良ネズミではデカバスが釣れにくいなんてことは全く一切なくて、これまで多数の40UP、45UPを連れてきてくれています。
特に今年釣ったヨンパチさんはやっばかった…(//∇//)
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ティムコ公式実釣動画
ここまでつらつらと文字にしてきましたが、やっぱり最後は映像で見るのが一番イメージできるでしょう。
ということでティムコさんの公式動画を貼っておきますね。
▲野良ネズミの商品コンセプト解説動画はコチラ
▲千葉県豊英ダムにおける野良ネズミのバイトシーンエンドレス動画はコチラ(実際はエンドレスではなく4分で終わりますのでご安心を)
Basser2019年10月号は必見
もう読んだ人も多いかもしれませんが、バサー10月号の特集が虫、ネズミ、カエル系ルアーということで、もちろん野良ネズミも特集されています(^^)
野良ネズミについてより知りたい方は必見です♫
野良ネズミ インプレまとめ
自分がこれまで模索して実践してきた野良ネズミの使い方についてまとめました。
恥ずかしながら最初は「虫系ルアー?あんま興味ないな…」程度にしか思っていなかったんですが、虫の釣りとネズミの釣りは全く異なります。
野良ネズミは書いたように高速トゥイッチでテンポ良くカバーをサーチするルアーなので、語弊を恐れず言えばバズベイトの釣りに近いんですよね。
つまりバズベイトを多用する自分の釣りにはとてもマッチするということなんです…共感してくれる人いるかな(^_^;)?
最後に、自分のオススメカラーは「ハツカネズミ」(^^)/
視認性の良さに加えてベイトフィッシュライクなナチュラルさも持っているので、これがあればまず安心と思っている信頼カラーです♪
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