【分解・整備】アンバサダー2500Cを分解してオーバーホールしたので備忘録。

アンバサダー2500C IARの分解整備をまとめた記事です。

セルフオーバーホールをしたい人向けに備忘録を残しておきます。

アンバサダーを実践投入したい

そんなわけでアンバサダー2500Cのオーバーホール記録です。

ご縁があって、とある方から購入させていただいたアンバサダー2500C IARですが、相当な期間(10年?20年?)手付けず状態だったとのことで、実践投入する前にまずはセルフオーバーホールをしました。

※先にアップした初めてのアンバサダー実践投入時のインプレッションはコチラ↓

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初めてのアンバサダーオーバーホールでしたが、構造としては現行リールと比較するとかなりシンプルであるため、難なく作業できましたよ。

早速分解していくぅ

では早速分解していきます。

大きく分けるとパーミングカップ側とハンドル側に分かれているため、それぞれについてまとめます。

パーミングカップ側

まずはハンドル側のマイナスのビス?ねじ止め?を2箇所緩めます。

すると、ハンドル側のボディが外れてスプールが抜き出せる状態に。

ここで注意なのが、このゴマのようなブレーキシュー。。。

シャフトに通してあるだけでストッパーのようなものは何もありませんので、紛失にはまじで十分注意しましょう。汗

はじめ、前オーナーさんに「ブレーキシューの予備付けておくね〜」と言われたときは、その意味があまりわかってませんでしたが…なるほどこれは確かにすぐ無くしそうだなと。

スプール組は取り出して保管しておき、次はパーミングカップ側を開けていきます。

とりあえずメカニカルブレーキノブは邪魔なので外しておいて…

マイナスビス2点を緩めると、パーミングカップが外れます。

スプールと連動する小さなギアと、スプールの回転をレベルワインドのクロスギアに伝えるコグホイールというギア(白い樹脂製ギア)、それを受けるレベルワインドシャフトに接続されているギアが出てきました。

小さなギアはこんな黒い樹脂の筒に入ってます。(このギアと筒をセットする向きは、取り外す前に記録しておくべし)

続いて、パーミングプレートというやつを外します。

メインフレームとパーミングカップの間にサンドイッチされているやつですね。

ハンドル側ボディは別にして、ここまで分解するとこんな感じに大きく3分割となります。

ここまできたら、あとはEリングを外してコグホイールを取り出し、ベアリングとコグホイール自体の洗浄・注油・グリスアップ、パーミングプレートにはまっているベアリングを外して洗浄・注油、レベルワインド組をバラバラにして洗浄・注油、という感じで進めます

レベルワインド組は、基本的構造は現行リールとあまりわかりませんので、まぁ分解する前に写真を撮るなりして取り付け向きとかを記録しておけば大丈夫でしょう。

ちなみにキレイにしたコグホイールと小さなギア、レベルワインド組をセットして戻した図はこちら。

これでパーミングカップ側のメンテナンスは完了なので、組み上げておきます。

ハンドル側ボディ

次はハンドル側をやっていきましょう。

まずはハンドルを外しますかね、ハンドルはリテーナーを外して固定ナットを緩めて…

おっと、メインシャフトに謎のEリングが出てきました。これは現行リールじゃ見ない構造ですね。

このEリンクをとりあえず外して、そのままドラグ周りも外していきます。

ワッシャーの入り方とかも現行リールと変わらないですね。

さて、いよいよハンドル側のボディを開けていきます。

スプール側のマイナスビス2点を緩めれば開きます。

んほっ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

なかなかの香ばしさ。こういうの、いいよ、いいんだよー!!

とりあえずネッチョリと残っている古いグリスを拭き取りつつ、メインギアを外していきます。

ドラグワッシャーの並びなんかをチェックしつつ、余計な油は除去しつつ…

歯ブラシなんかも使って歯溝をキレイさっぱりにしてあげて、メインギア組の洗浄を完了させます。

お次はこっち、ハンドル側のカバー。

ピニオンギアが収まる白いブッシュのところは外せるので、外して洗浄。

ワンウェイクラッチは無理に外さずに、そのまま洗浄・注油をしました。

さてさて、最後はクラッチ周りですね。

まずピニオンギアを外します。このときクラッチヨークの取り付け向き・裏表を記録しておきましょうね。(裏表がある点に特に注意)

クラッチボタンのバネや座金を外して、パーツクリーナーとエアダスターを吹きまくって油汚れを追い出しました。(ベアリングはスプール側についてるスプールシャフトを支持するやつね)

クラッチボタン周辺の樹脂パーツはメインフレームから外せるか不明だったので、ここはそのままとしました。(樹脂パーツだし無理に外そうとして割れたら厄介ですからね…)

パーツクリーナーを十分飛ばして乾いたら、ナイロン筆を使ってグリスアップしてあげれば完了です。

ちなみにクラッチヨークはこのようにセットするですよ。

あとはハンドル組を戻していけば完成ですね。

純正ハンドルのノブは、ノーベアリングでカシメてあるので、隙間にパーツクリーナーとエアダスター吹いて洗浄しました。ノーベアリングでもちゃんとキレイにしてあげてそれなりのオイルを入れてあげれば、いい感じの質感になるもんですね。

スタードラグやワッシャー類、ハンドル組を取り付けて、ハンドル側ボディ完了!

あとはスプールとブレーキシューの位置を整えて…

メインフレームと合体してあげれば完全元通りですね✌️

いやー見た目が特に変わったわけではないですが、なんでしょうね、この爽快感👌

使用したツール

オーバーホールに使用したツールは、特にいつもと違うものはありません。

ヴェラ製ドライバーにKDWのベアリングチェッカーとか、カインズのパーツクリーナーとか…

オイルとグリスも、いつもと同じボアード製。

今回普段やってるメンテと違う点は、レベルワインド周りくらいです。

シンクロレベルワインダーなので、グリスでねちょねちょにしてしまうと、当然スプールの回転に影響が出てしまう…ということで、ボアードのLight Dutyという低粘度高潤滑高耐久オイルを使用してみました。

【BORED】METHOD/LIGHT DUTY

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使ってみた感想としてはいい感じにまとまってるんじゃないかなと…あとは今後気になる点が出てきたら色々改良していきたいと思います。

まとめ

というわけで、アンバサダーの人気機種、アンバサダー2500C IARのオーバーホール備忘録でした。

冒頭にも書きましたが、現行リールと比較したらかなりパーツ数少なく、メンテナンスしやすいリールです。

オールドリールに興味を持ち始めたけど、自分でメンテナンスできるか心配…という方がいれば、なんか参考になれば嬉しいです🙏

ではでは。