【カヤックvsフロートボート】初めてのマイボート購入、双方のメリット・デメリットを考えてみた

フロートボートの経験値はまだ底辺レベルですが、経験が浅いからこそフレッシュな視点から見られるはず…

初めてのマイボートとして候補に挙げられることが多いであろうカヤックとフロートボートを比較して、双方のメリット・デメリットを自分なりに考えてみました!

カヤックとフロートボート、買うならどっち?

ということで、カヤック歴は5年だけどフロートボート歴は1ケ月程の私が双方を比較するなんておかしな話…と思われそうですが、冒頭で書いたとおり、フロートボートについてはほとんど経験値がないからこそ感じて文章にできることもある.…と考え、記事にまとめてみることにしました。

職場で新しい配属先に赴任した直後は、その部署の改善すべき点が色々と頭に浮かぶのに、数カ月したらすっかりその環境に慣れてしまって、多少の違和感や不快感を受け入れてしまう的なやつです…はい👍(違うか?)

では早速、初めてマイボートを所有するならばカヤックとフロートボート、どちらにどんなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。

カヤックとフロートボート比較してみた

カヤックとフロートボート、ここから5つの項目で比較を行っていきたいと思います。

(1) 収納・運搬性

まずは収納や運搬性について。

これってマイボートを所有するにあたり、結構多くの人にとって一番の障壁になると思います。

カヤックとフロートボートの大きさ・重量について比較すると以下のとおりです。

フィッシングカヤック フロートボート
大きさ(収納時) 全長10ft(300cm)前後、幅70~80cm程度 全長130cm×幅60cm×高さ50cm程度
大きさ(使用時) 全長130cm~×幅120cm~程度(セッティングにより大きく異なる)
重さ 20~30kg 約22kg

結論としては、自宅に保管しておく際の収納のしやすさ・運搬のしやすさはフロートボートの方が勝ると思います。

フロートボートはご存知のとおり、サイドフロートはメインの船内に収めておくことができますから、保管時も嵩張りませんし、運搬時もカートップせずに車内に積むことが可能です。

フロートボートは持ち運びしやすいのか?

一方、カヤックについては長さがあるため、保管時はフロートボートよりも場所を選びます。

自宅にゆとりのある保管スペースがない場合には、壁掛け収納ができるようにDIYを行う必要なども出てくるかと思います。

自分は自宅脇に、自作のカヤックハンガーを設置してギリギリ保管しているような状態です。

カヤックを自作ハンガーで収納する

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また、フィッシングカヤックの全長は10〜12ft がメジャーであり、そうなるとハイエースクラスでも車内積みは基本困難です。

そうなるとルーフキャリアを設置してカートップスタイルで運搬することになるので、ルーフキャリアを別途マイカーに設置するなどの対応も必要になります。

ただ、ひとつ個人的な意見を加えておくと、車内積みは一見メリットが多くみえますが、デメリットもあります。

例えば我が家の場合、釣りに行く際も普段使いしているファミリーカーと兼用であるため、車内にはチャイルドシートやジュニアシートが計3つ常設されています…

このため、フロートボートを積むたびにこれらを一旦片づけて、車内が汚れないようにレジャーシートを敷いて…といった手筈が必要です(^_^;)

ミニバンにフロートボートを積んでみた
▲実際に我が家のミニバンにフロートボートを積んでみたの図(汚くてすみません。汗)…3列目はもちろん、2列目も潰さないとフロボを積むことはできません。

一方でカヤックの場合には船を積むのは屋根の上ですから、車内がどんなに散らかっていようが問題ないわけです。笑

カートップスタイルに抵抗がある(自分でできるか不安に感じる方)は多い印象ですが、カヤックは20〜30kg程度で、アルミボートより遥かに軽くて積載が容易です。

慣れてしまえば数分で積載できますよ。

カヤックをカートップする方法

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ちなみにじゃあ、フロートボートはカートップできないの?と聞かれそうですが、これは正直かなりの無理ゲーです。

フロートボートの場合、重さがある割に長さがないため、ルーフキャリアに押し上げるような形が取れないんですよ…

相当腕力に自信のある方は可能かもしれませんが、少なくとも自分はオススメしません。

(2) 準備・片づけのしやすさ

続いて準備や片づけのしやすさについて。

これは結論から言うと、圧倒的にカヤックの方が勝ります。

それもそのはず、カヤックならばフロートボートのように船を組み立てる時間は一切ありませんし、動力は自分自身です。

タックルを積んで自分がライフジャケット着てパドル持ったらもう出船するだけ。

フィールドに到着して、ものの5~10分で釣りが開始できます。

一方でフロートボートの場合、どうしてもサイドフロートの設置やエレキのセッティングといった手間が発生します。

自作デッキ等のカスタマイズは、フロートボートの醍醐味とも言えますが、それらを設置するとなると、その分だけ荷物の運搬や設置が大変になってくるのは避けられません。

フロートボートの準備は大変?

自宅で準備→現場で準備→現場で片づけ→自宅で片づけという4ステップを考えると、やはりカヤックの簡易性は圧倒的に優位だと感じます。

 (3) 釣りのしやすさ

3つ目は「釣りのしやすさ」について。

ここは正直アングラーのスタイルによっても感じ方が大きく変わってくると思います。

極論を言えば、トップウォーターや巻物の釣りならカヤックで十分、でも撃ちものやスローでフィネスな釣りをするならばフロートボートでないと厳しい…といった感じです。

過去にも「カヤックだとスローな釣りは不向きだし、座面が低く、立ち上がることもできないので撃ちものは困難」と釣行記などに書いてきたように、カヤックはどうしても釣りのスタイルが限定される面があります。

シットインカヤックは釣りに不向き?
▲特にシットインカヤックの場合は座面が低いため、釣りがしやすいとは言い難いです。

一方でフロートボートの場合には、単純に船自体が超コンパクトというだけなので、例えばこれまでレンタルボートスタイルで経験を結んできた方でも、違和感なく釣りすることができると思います。

フロートボートでカバー撃ちはできる?

このあたりを考慮するとフロートボートにメリットあり、と言っても間違いではないかと…

ただ、カヤックについては「カヤックに合うスタイルを自分で身に付けていく」という考え方もあります。

5、6年前まではほぼオカッパリオンリーだった自分が、カヤックを始めて1年目のときはびっくりするくらい釣れない…というか釣りにならなかったのですが、腐らずに経験を重ねていったら自分なりのカヤックバス釣りスタイルが身についていきました。

まぁフィッシングカヤック自体も近年どんどん進化しているので、釣りのスタイルはどんどん幅広くなっていくと思われますが…

カヤックにエンジンをつけて釣りをする
▲近年ではアングラー視点に特化したカヤックが様々登場し始めていますからね…(出典:Kayak Angler Magazine)

(4) 安全性

4つ目は安全性について。

ここについては正直フロートボートもカヤックも優劣はつけられません。

「カヤックは人力だし流されて戻ってこられなくなったら危険!」という人もいれば「フロートボートはエレキやバッテリーが故障するリスクもあるし危険!」という人もいるでしょうから。笑

ただ、自分の実体験ベースで言わせてもらうと、まずカヤックで横転するリスクというのは通常だとほとんどありません。

運動神経が特に良いわけではない自分ですが、5年間やっていて思いっきり落水したには一度きり、しかもカヤックから降りる際に護岸の泥に足を滑らせてバランスを崩したことが原因です。笑

カヤックで常に着座の状態で釣りをするのが基本なので、逆に横転するようなリスクは低いんですよ。

晴天の牛久沼、ブタバスは釣れるか!?

しかも、もともと始まりが川に浮かべるために設計されている船ですから、流れにもかなり強いです。

ただ、一方で風にはめっぽう弱いので、注意しなくてはなりません。

 

フロートボートはサイドフロートのおかげで確かに安定性は高い印象ですが、フロートボートの落水・横転事故って実際結構聞きます…

でもそれって強風でも釣行を中断しなかったり、エンジン付けて走らせていたりといった事故要因が何かしらハッキリあるように感じます。(フロートボートにエンジンは非推奨とされているはずです)

フロートボートをフットコンエレキモーターで操作する

結局のところ、大型ボートと比べれば両者ともに安全性の低い小型ボートなわけですから、過信せずに危険な使い方、荒天の釣行は避けるということが必須です。

(5) 初階用とランニングコスト

最後にぶつかる最大の壁、5つ目は金銭面についてです!

…といっても、以前記事に書いているように、自分の場合はフロートボートだと自前で買ったのはバッテリーくらいあとは全て先輩アングラー様の頂き物という状態ですから、偉そうなこと言えないのですが(^_^;)

一般的にみて、マイボートライフを始めるにあたり必要となる初期投資額がどの程度になるかを比較してみました。

(1)カヤックフィッシング

カヤック 70,000~100,000円
パドル 5,000~10,000円
カヤック用PFD 6,000~12,000円
ルーフキャリア 8,000~20,000円
トータルコスト 89,000~142,000円

(2)フロートボート

フロートボート 60,000円
改造キット 15,000円
デッキ&シート 15,000円
フットコンエレキ(12V-45LB) 76,000円
エレキマウント(ツイストブラケット) 25,000円
バッテリー&チャージャー(12V-80Ahの鉛製場合) 15,000円
トータルコスト 206,000円

ボート本体については、フロートボートの場合はカーメイト社一択となりますが、カヤックの場合はピンキリです。

お手軽なインフレータブル式の「エアーフレームワン」は5万程度から…しかし上を見るとシットオントップのハイエンドモデルであるジャクソンカヤックの「クーサHD」は20万超えといった感じです。

ただ、フロートボートの方も、エレキをハンドコンにするのかフットコンにするのか、バッテリーを鉛タイプにするかリチウムイオンタイプにするかなどでも大きく変わってきてしまいますね。汗

なので初期費用については一概に言えない部分が多く、比較が中々難しいです…

しかしランニングコストについて考えると、カヤックだと動力は人力のみであるため、本当に維持費は何もかからないといっても過言でないレベルです。

フロートボートライフはまだ始めたばかりなので、エレキのオーバーホールや消耗品関係がどの程度かかってくるかは未知なのですが、いずれ費用負担は出てくるでしょうから、その辺りは考慮する必要があるかと思います。

フィッシングカヤックはこんな人にオススメ!

ここまでかなり長くなってしまいましたが、主観ですがカヤックはこんな人にオススメ!ということをまとめてみました。

  1. とにかく煩わしい準備や片付けをしたくない。
  2. 多少の釣りのしやすさも寛容に受け止めてカヤック独自の釣りを楽しめる。
  3. 一回の釣行時間が短い。
  4. 維持費をかけずにマイボートライフを送りたい。

カヤックは「釣りの最中に操船できない」という最大の弱点がありますが、視点を変えればその不便さをどう攻略するか?と試行錯誤して楽しめる人にはハマると思いますよ♪

3月の牛久沼でブタバスを捕獲!

フロートボートはこんな人にオススメ!

一方、フロートボートはこんな人にオススメかなと思います!

  1. レンタルボートやアルミボートと同様の釣りをしたい。
  2. エレキやマウント・バッテリーなどの装備はすでに所有している。
  3. 一回の釣行にある程度まとまった時間が取れる。
  4. 日曜大工が好き

フロートボートの経験はまだまだ浅いですが、やはりエレキがある釣りは快適ですし、様々な面で幅が広がります。

アルミボートまでは手が出ない…でもエレキを使った釣りがしたい…という方には、やはり適した乗り物だと感じます。

まとめ

初めてマイボート持つならフィッシングカヤック?それともフロートボート?それぞれの特徴について自分なりにまとめてみました。

所有されていない人からすると「マイボートを持つ」って一見すごくハードルが高いように思うのではないでしょうか。

実際自分もカヤックを手に入れる以前は「子どもたちが手がかからなくなったら持てたらいいなぁ」程度に考えていました。

ただ、一口に「マイボート」といっても、選択肢はトレーラーで運ぶようなでっかいアルミボートだけではありません。

カヤックもフロートボートも、金銭面からすると高級タックルをいくつか我慢すればすぐに手が届くレベルですし、自宅やマイカーの状況に合わせて試行錯誤すれば、案外所有する術を見い出せられる可能性はあります。

仕事前にフロートボートで釣りをする

好きな時間に好きな場所で気軽にボートを出してルアーを投げる、正直それだけでも相当幸福度の高い時間を過ごせます♪(もちろん釣れればもっと最高です)

まとまりがありませんが、マイボートライフに興味がある方へ何かの参考になれば幸いです👐

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