モノづくりをやり込んでいくと、段々と自分のオリジナル感を出したくなってくるのがアングラーの性(?)です。
オリジナルロッドを作っていくにあたり、自分が出来る範疇で手っ取り早くオリジナル感を出すなら「リールシートを塗装することかな…」と思い、今回挑戦してみたのですが、まぁ見事に失敗しました。爆
今回は折角なので、その失敗をシェアしたいと思います。
またまたロッドリビルドやってます
そんなわけでロッドビルドネタ。
Twitterではたまーにツイートしているのですが、またまたパームスのEDGE Vグラスモデルのリビルドを進めています。
100日後にロッドリビルドを完成させるアングラー20日目🎣
ただのグラスの棒にまで退化させました💨 pic.twitter.com/mKBisBu6GC
— みかん@2/7 (@MNanabunnoni) December 4, 2022
来年のハイシーズンまでに完成すればいいや〜というノリでやっているので、かなり進みがゆっくりなのですが、材料も一通り揃い、グリップの加工も終わったので、いよいよグリップを組んだり、ガイドを取り付けたりするところに差し掛かっています。
ロッドビルドパーツとして市販されているEVAやコルク製のストレートグリップを、電動ドリルを活用してテーパー加工してみたので、備忘録として書き残しておきます👇 グリップをシェイプ形状したくて 今年はロッドリビルドを楽しんで[…]
ここで思い立ったのが、「あ〜、今回は折角だしリールシートの塗装もやってみるかぁ。」ということでした。
選んだリールシートは今回も、自分の中で巻物ロッドにベストな富士工業製のACSリールシート。
材質は樹脂だし、ちゃちゃっと塗ればOKでしょーくらいの気持ちで取り掛かったのですが…冒頭に書いたとおり、見事に色々失敗したっていう…

自戒の念を込めて、失敗したポイントと改善策についてまとめていきます。
リールシート塗装の失敗ポイント
そんなわけで今回のリールシート塗装、失敗ポイントは4つありました。
①ブツブツ発生→サンディングは必須
まずは基本的な話なのですが、富士工業製の樹脂リールシートって、別に表面が汚いわけでも粗いわけでもないし、適度にザラつきがあって塗装ノリも悪くなさそう、という印象だったんですよね。
なので、そんな念入りにサンディング(紙やすりなどで表面をキレイに慣らすこと)する必要性を感じなかったので、塗装工程としては【軽くサンディング→脱脂→プライマー→本塗装】という感じでやったところ、なんだか部分部分でブツブツが発生。汗

ものすごい汚いわけではありませんが、樹脂のセンター部分の跡も気になるし、自分としては正直ちょっとコレじゃ…って感じの仕上がりになりました。(ロッドは一度組んだら当面それを使い続けるわけですからね…納得した部品で組みたいところなんです。)
後述しますが、富士工業製の樹脂リールシートは、割としっかりサンディングしないとブツブツが出たりする上、そのままだと塗装ノリはよろしくないらしいです…なので、下地処理は手抜きせずにしっかり入念に行うことが、きれいに仕上げるコツのようです。
②内部に塗料付着→マスキングは徹底的に
続いて、これも基本的なことですが、リールシート内部のマスキングはしっかり行わないと、後々面倒なことになります。
ACSのように、リールシートの一部が肉抜きされていて、いわゆるブランクタッチ構造になっているものは多々あるかと思いますが、この穴から塗料が内部に入り込むと、内径に影響が出てカーボンパイプが通らなくなります。汗
当初は「穴から内部に向かってボーボー塗料吹かないように気をつければ、そんなしっかりマスキングしなくてもまぁ大丈夫でしょ〜」くらいの感覚だったのですが…
ダメですね、塗装後にカーボンパイプを中通しするときにめちゃくちゃキツくなってました。焦
中に筒状にしたペーパーを入れておくでも何でも良いと思いますが、とにかく塗料やトップコート剤は内部に入り込まないよう、マスキングは必須です!!
③動作不良→スクリュー部分は薄塗りで
3つ目、これは感覚的な部分もあるのですが、リールシートのフードナットが通過するスクリュー部分…
ここ、塗料やトップコート剤を厚塗りしてしまうと、フードナットの上下動作が悪くなり、最悪上手く動かなくなります。
フードナットも塗装する場合は、内側をマスキングすることはもちろんなのですが、スクリュー部分は特に薄塗りを意識した方が良さそうでした。
一方で、トリガー部分等は塗装剥げを防ぐために少し厚めに塗る方が良いかと思うので、この辺は今後エアブラシで塗装やコーティングをする際に意識してやろうと思います。
④液垂れ発生→フードナットは薄塗りで
最後はフードナット部分の塗装。
メッキ部分はマスキングして、樹脂が露出してる部分をガンメタにでも塗ろうと思いやってみたのですが…
2液ウレタンクリアでトップコートをしたところ、なんか部分部分で液垂れが発生する事態に…
これ、自分が欲張りすぎてトップコート乗せすぎたってのはもちろんあるのですが、それ以前にこの凸凹形状、よくよく考えたら液垂れしやすいわなぁ…と。
ここの部分は擦れたりする部分でもないからトップコートは薄塗りで十分でしょうし、もし厚く塗りたいなら重ね塗りするなどの工夫をすべきということを学びました。(反省)
プロにやり方聞いてみた
そんなわけでリールシートの塗装で色々と失敗していたところ、ちょうど先日釣りフェスティバルで富士工業さんのブース内に「釣具のイシグロ」さんのコーナーがあって、ラッキーなことに実際にリールシートの塗装をやられている方とお話する機会がありました。

自分がリールシート塗装で疑問に思っていたことをぶつけてみたのですが、イシグロスタッフさんからのアドバイスとしては…
- 塗装前の下地処理は、サンドペーパー等できっちりサンディングして慣らすことが重要。それをやらないとブツブツするし塗料の密着も悪い。
- 塗装工程は2液タイプのプラサフ→ラッカー塗料→2液ウレタンクリアという3段階がイシグロのやり方。(これなら間違いない)
…超要約すると、この2点でした。
まぁイシグロさんはYouTubeでもリールシート塗装解説動画を出されているので、これを見て踏襲すれば、きっと最初から失敗することもなかったんですけどね。爆
▲以前からこの動画の存在は知っていたんですけどね…まぁ実際にやってみて失敗してみることで「イシグロさんが何故このやり方なのか」ということを理解できるわけですよ。(ポジティブ)
ちなみにイシグロさんの動画で出てくる2液型のプラサフはコレ👇ですね。
ルアー製作で使ってるものも含めて、もう塗料類は増えてばっかりで嫁さんに怒られる寸前のところまできている感じなのですが…仕方なくこのロックペイントさんのクライマックスも注文しましたよ。汗
到着し次第、またリールシート塗装、挑戦します…👊
まとめ
というわけで、今回は失敗例のシェアでした。苦笑
なんでもまずは自己流でやろうとするのは悪い癖だなぁと思いつつ、やっぱりやってみなきゃわからないことって多いよなぁと。
うかうかしていると春がきてしまうので、製作中のリビルドロッド、そろそろ仕上げに向かわせられるよう、頑張りたいと思います💪
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