ロッドビルドパーツとして市販されているEVAやコルク製のストレートグリップを、電動ドリルを活用してテーパー加工してみたので、備忘録として書き残しておきます👇
グリップをシェイプ形状したくて
今年はロッドリビルドを楽しんでいるみかんさんですが、先日、ロッドビルドパーツを買い集めていた際に困ったことがありました。
それは…
シェイプ形状のEVAグリップを使いたいんだけど…市販のものじゃ内径が全然合わない!!
ということです。
ロッドビルド(またはリビルド)をやっていくと感じるのですが、市販されているロッドビルドパーツって、意外と「長さや径が合わない…」とか「欲しい色が欠品しててどこにもない…」とか結構あって、そこでつまづいてしまうんですよね。
そんで、今回自分がつまづいたのはEVAグリップ。
理想としては【長さ20cm以上の外径28mm・内径16mm、そしてストレート形状ではなくテーパー加工されているシェイプ形状のもの】だったのですが、結論としてはネットで探しまくってもちょうど良いものは出てきませんでした。
テーパー加工されたグリップだと、ジャストエースさんから販売されているものがあるのですが、これだと内径10mmのワンサイズのみなんですよ。
ジャストエース(Justace) EVAグリップ シェイプド TRG27-30EBK10 内径10mm 外径27mm 長さ300mm
※(あと細かい話をすると、外径も27mmなので太さも若干足りない…)
この内径を拡張する方法もあるのですが、専用のドリル(グリップ専用リーマ)ってめっちゃ高いんですよ…1本8,000円程します。爆
もちろんこれ一本で様々な径に加工できるわけではありませんからね…(ちなみに径違い9本セットだと63,000円くらい)
そんなわけで、今回は内径加工を諦めて、内径は16mmでドンピシャだけど、外径がテーパー加工されていない、いわゆる「ストレートグリップ」を加工して、シェイプ形状にしてみることにしました。
必要な材料と道具
まずはベースとなるグリップと、使った道具について。
ベースとしたのは東邦産業さんのEVAストレートグリップ。
400mmと十分な長さ、外径は27mm・28mmと選べて、しかも内径も1mm刻みで販売されてる。。。
そして何よりめちゃくちゃ安い!!
Amazonで700円台で買えます。(2022年12月時点)
こいつをテーパー加工していきます。
そして用意した道具は以下の4点。
- 電動ドリル
- 木製の丸棒
- テサテープ
- メッシュ研磨シート(#100程度)
電動ドリルは、ある程度の速さで回せるものの方が良いでしょう。
木製の丸棒は、電動ドリルにセットできる程度のギリギリの太さ。(自分のドリルだと外径10mm程でした)
テサテープはロッドビルドやる人はほとんどみんな所有されてるかと思います、いわゆる嵩上げテープですね。
最後はヤスリ、これでグリップを削っていくわけです。
テーパー加工していくぞ
道具が揃ったところで、早速テーパー加工していきましょう。
大体の方は、道具をみてナニをどうするのか、想像がついてるかと思います。
まずは丸棒にテサテープを巻いていき、EVAグリップの内径にキツめに入る感じまで嵩上げします。
そこにEVAグリップをセットします。
湧き出る「きりたんぽ感」、日本人はやっぱり米料理ですよね。謎
丸棒を電動ドリルにセットし、高速回転させます。
そして研磨シートでどんどん削っていくぅ!!
気分は陶芸家です。
いや、でも実際はそんなに簡単に形状は変化していきません。
電動ドリルの性能やヤスリの粗さなんかにもよるでしょうが、中々に地道な作業で、普通に10分とか20分とか掛かります。笑
あと、こんな黒い粉末を撒き散らすわけですから、当然ながら自分は奥さんがいないときに作業しました。(「また変なことしてる!」と怒られそうなので)
しかし終わらないのですよ、、、中々納得のいく形状までシェイプされていきません。
「ヤバイ、そろそろ奥さん帰って来ちゃうのでは…」と一抹の不安を覚えます。
それでも少しずつ理想の形状に近づいていくEVAグリップ。
そして、もうコレで十分シェイプされたでしょう!!
と、思ったところで奥さんが帰宅しました。(ちなみにこの作業をやっていたのは玄関タイルのところです)
完成したシェイプドグリップ
そんなわけで様々な困難を乗り越えて誕生した自作のシェイプドEVAグリップがコチラ。
う〜ん…多分画像じゃあんま伝わらないですよね、シェイプ感。汗
でもね、正直全然違いますよ、ストレートと加工後のモノ!!

この比較画像でも多分伝わりにくいと思いますが(汗)、ストレートはやはりちょっとやぼったい感じがあるですよ、それがテーパー加工することで、垢抜けた感じになります。
中3のときに全然地味でパッとしなかった女子が、高3に予備校で再会したら、凄く垢抜けてて大人の女性になっていた、そんな思い出を彷彿とさせます。なんのこっちゃ。
ちなみに今回のテーパー加工、最大外径が28mmに対して、最小外径は24mm程度になってましたので、ジャストエースさんが販売されているシェイプドグリップとほぼ同じ感じのクビレ感になりますね。
自作シェイプドグリップまとめ
そんなわけで自作シェイプドグリップ、特に新しい道具も購入せず、自宅にあったもので製作できたのでめっちゃ満足でした。
自作なら自分好みのシェイプにできるのも、かなり大きなメリットですよね。
それに東邦産業さんのEVAストレートグリップは安いし入手しやすいしなので、これを色々加工できる方法を思いつけたのはラッキーだったなと…
今回の方法、多分コルク製グリップでも同じようにできると思うのですが、まぁ多分EVAよりも大変な気はしますよね…機会があれば試してみます。
グリップの課題が解決したので、今やってるロッドリビルド×2本の完成も、近づいてきました。(それについては完成したらまた別記事で。)
ではでは🙏
一ヶ月以上に渡るロッドリビルドがようやく完了しました。汗 タイトルの通り、具材は今なお一部の方々から名竿と評価される20年以上前のロッド、パームスのエッジ「Vグラスモデル」です。 その中でもショートロッダーとしては見逃せないEV[…]
初めてのロッドビルディングも製作編に関してはようやく最終回。 いよいよロッドビルディングの鬼門であるガイドスレッドのエポキシコーティングに挑戦です! これまでのおさらい はい、ということで早速エポキシを混ぜ混ぜしてコーティングに…[…]