錆を抑制してくれると巷で噂の「ゼラスト防錆紙」に関して、簡単な効果検証を行ったので、その結果をシェアします。
ゼラスト防錆紙とは
少し前に、Twitter界隈で話題となった「ゼラスト防錆紙」というのを皆さんご存知でしょうか?
以前からその存在を知っていて、導入されている人もいるかもしれませんが、直近で話題の発端となったのはBASSYANさんのツイートだったかと記憶しています。
新しいBOXにうっすら錆が出ていたので慌ててゼラスト化(; ・`д・´)アブネー
釣り納めた方
フックの錆対策は万全に保管を!!
『錆びつくフックにはもう悩まされない!!』https://t.co/mm2Fqm2XKL
絶対やっておくほうがいいです(=゚ω゚)ノ pic.twitter.com/fNZmpEir0s
— BASSYAN (@BASSYAN000) January 6, 2022
メーカーホームページに書いてあるような細かなメカニズムなどは一旦置いておくとして、ゼラスト防錆紙について初めて知ったという人向けに、とりあえず簡単に説明すると…
- 「ゼラスト」というのはNorthern Technologies International社が開発した防錆成分のこと。
- 「ゼラスト」を含有した製品はフィルムやペーパー、テープなど、様々販売されている。
- 含有製品から防錆成分ゼラストが気化することにより、対象物に対して防錆効果を与えてくれる。
まぁざっくりこんな感じかと思われます。
水辺の遊びである釣りにおいて、金属類の錆、特にフックの錆びは常日頃付きまとう悩みの一つです。
その悩みを解消してくれる可能性があるのが、ゼラスト防錆紙というわけですね。

しかし、タックルボックスにゼラスト防錆紙を敷いたり貼り付けたりすることで、錆対策になります!…というだけでは、理系出身者としてはちょっとな…と思うところです。
そんなわけで、実際に防錆紙の有無でフック錆の発生状況を比較し、防錆紙の効果を評価してみました。
ゼラスト防錆紙の効果検証
ゼラスト防錆紙の効果検証を行うにあたり、以下のような調査計画を立てました。
- タックルボックスを二つ用意し、一方は何もなし、もう一方はゼラスト防錆紙を内蔵する。
- 5種のフックを2つずつ用意して、それぞれのタックルボックスに保管する。
- 数日おきにタックルボックス内部に水(水道水)を霧吹きで吹きかけ、フックの錆を進行させる。
- 調査は一方にある程度錆が発生するまで継続する。
字ばっかりだとうんざりする人も多いと思うので、ここらで写真を入れておきます。
用意したボックスとフックは写真のとおりです👇




なお、調査に用意したフックというのは…
- 新品箱出しトリプルフック
- 3年くらいボックス保管されていたワームフック(たぶんほぼ新品)
- 3年くらい使用されないでボックス保管されていたジグヘッド
- ほぼ未使用だけど長期ボックス保管されていたトリプルフック
- 中古ルアーに付属していた錆がギリギリ出ていないようなトリプルフック
…以上5種になります。
効果検証の結果
さて、前置きにそろそろうんざりしている人もいるでしょうから、早いところ結果に入りましょう。
ポジティブコントロール(ゼラスト防錆紙あり)とネガティブコントロール(ゼラスト防錆紙なし)の差異が出るまで、結局37日間かかりました。
※この間、ざっくり10数回霧吹きで水をかけましたね。
で、その結果がこちら👇
調査結果らしく表にして、文字でもまとめようかと思いましたが、百聞は一見にしかずなので、写真でお示しするのみで良いかなと判断しました。(本当は表を作るのが面倒なだけ)
結果は見ての通りで、新品フックであれば水道水を吹きかけ続けたくらいでは、ゼラスト紙あり・なし関係なく錆びませんでした。
最近の新品フックって優秀ですね🙌
ちなみに今回使用したのは、以前記事にもあげているDUOの純正フックでして、メーカー品のフックとしてはかなりお安いものになります。
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一方でジグヘッドや中古フックについては、明らかに差が出ました。
もちろん中古フックなんかだと個体差云々の可能性もありますが、まぁ同じルアーにくっついてたフックだし、そこを差し引いても違いが出ているのは明らかでしたよ。
ジグヘッドについても鉛と接触していることで余計に錆びやすい条件なはずなので、違いがわかりやすく出ましたね。
まぁ兎にも角にも、ひとまずこれだけ時間かけて、全然差がねーよ・ゼラスト防錆紙なんて意味ねーよ…という結果にならなくて一安心でした。笑
みかん的ゼラスト防錆紙活用法
というわけで、今回の調査では一定の効果を感じられたゼラスト防錆紙。
しかし紙であることと、防錆成分が気化していくうちに効果は弱まっていくことから、どんなタックルボックスにも何でもかんでも貼り付けたり敷いたりというのは、あまり現実的でないかなぁという印象です。

個人的には現場に持ち歩くようなタックルボックス(ルアーケース)に…というよりは、自宅保管しているタックルボックスに敷いておくのが良いかな?と感じました。
特にラバージグやワイヤーベイト・フロッグあたりについては、フックが錆びたらオシマイなので(基本フックの交換できないですやん)、多少なりとも防錆効果があるなら防錆紙を入れておくに越したことはないかな…と。

ちなみにゼラスト防錆紙の効果継続期間は6〜12ヶ月のようですので、まぁ数ヶ月経過したら交換しておくのが間違いないのではないかなと思います。
※あと使わなくても商品開封して放置してたらどんどん防錆成分が気化して飛んでいくので、無闇な買い溜めなんかはやめましょう。使わない分はジップロックや密閉容器に保管しておきましょう。
ゼラスト防錆紙効果検証まとめ
というわけで、ゼラスト防錆紙についての効果検証の結果、劣化しつつあるフックに関しては差異が見られ、防錆紙ありの条件で錆が抑えられていたことが確認できました。
今振り返るとネガティブコントロール(防錆紙なし)の方に、何の変哲もないただの紙とか入れておいた方が、ちゃんとした対照試験になったのかなぁ…とか考えたり…
まぁでもとりあえず条件はある程度揃っているはずなので、結果の信頼性は多少あるんじゃないかなと思ってます。
最近は色んな製品が価格高騰しており、釣りをする上でフック代もばかになりません。
もちろんゼラスト防錆紙を買うのも多少出費にはなるので、天秤にかけるとどちらがお得なのか?ということについてはわかりかねますが、上手く活用すればフックの錆対策として良いアイテムになるのではないかな?
カットしたりボックス内に貼り付けたり、多少手間はありますけどね。笑
ゼラスト防錆紙が気になっていた方、買ったけど防錆効果が本当にあるのか半信半疑だった方、多少なりとも参考になれば幸いです🙏
ではでは。
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