【これは簡単】穴の空いたカヤックを修理する方法[キールの補強にも!]

船底に穴が空いたカヤックを修復する方法を紹介します。

色んな手法があるかと思いますが、自分は今回紹介する方法がコスト的にも強度的にも最も神がかっているのでは…と思っています。

カヤックの船底に穴が…!

というわけで今回は、今現在、自分がベストだと感じているカヤックの補修方法について紹介します。

カヤックと一口に言っても、様々ありますが、ここで言うカヤックは「リニアポリエチレン製のカヤック」を指しています。

リニアポリエチレンカヤックとは?

メモ:最近よくネットで見かけるような2~3万円の格安カヤックから、10数万のカヤックは皆「リニアポリエチレン製カヤック」でほぼ間違いないと思います。もう少し高価なものになると、FRP製のカヤックなどもあります。

私が6年前から乗っているパーセプション「サウンド10.5」もリニアポリエチレン製のカヤックなのですが、以前に記事にしたことがあるとおり、酷使しすぎている(というか扱いが雑すぎる…)ため、もう3年前くらいから(?)すでにキールに穴が空いています。苦笑

カヤックのキールに空いた穴

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※本記事は2019年3月に旧ブログにて掲載した記事をリライトしたものです。 以前発生した、シットインカヤックへの浸水事故について振り返ります。 そして自戒の念を込めて、万が一の事態に対する備えについて考えます! 2019年3月[…]

キールというのは船底・船尾の細く絞られた部分のことで、レンタルボートなどでいうラダーと同様に、直進性を上げるために設けられています。

カヤックを車から水辺まで運ぶ際や、出船・引き上げの際に、どうしてもこの部分を引きずってしまうため、徐々に削れていき、最終的には小さな穴が空いてしまった…といった感じです。

簡単すぎるカヤックの補修方法

さて、カヤックに穴が空かないよう大切に扱ってあげるのがベターなのは勿論なのですが、空いてしまったものはもう戻せません。(投げやり)

そんなわけで補修方法は過去には自分なりに調べてみたり、工作したりしてきたのですが…

なんてことはない、カヤックのキール補修は凄く簡単ですし、お金もほとんど掛かりません。

補修に使う材料

まず材料についてのご紹介です。主に必要となるのは以下3点のみです。

カヤックの修理に必要なもの

  1. アクリルボード(厚み1mm程度、柔らかめのもの)
  2. バスボンドQ(シリコンコーキング)
  3. 紙ヤスリ (100均のセットものでOK)

金額としてはトータルで1,000円もしないかと思います。

工具としてはカッターや定規があれば十分です。(最悪ハサミ1本でも)

補修作業

続いて実際の補修作業です。

まずは穴の空いている部分(キール)を粗目の紙ヤスリで整えてください。

そんなキレイに整えなくても大丈夫です、むしろざっくりくらいが良いかもしれません。

整え終わったら削りカスはしっかり除去して、できれば脱脂までしてください。

中性洗剤やパーツクリーナー、ラッカー薄め液など、脱脂できるものであれば何でも良いかと思います。

カヤックに接着剤を塗る準備
▲とりあえず自分はパーツクリーナーがあったので、これで脱脂しました。

その後、補修したい部分のサイズを計測しておきます。

計測した補修部分に合わせて、アクリルボードをカットします。

4辺は紙ヤスリで軽く整えましょう。(尖っていると危ないですから)

ついでに接着面も軽くヤスリがけをして、粗しておくのが吉です。

最後にこのカットしたアクリルボードを、バスボンドQを接着剤代わりにしてキール部分へ貼り付けます。

たっぷり目に塗って、カットしたアクリルボードを押し付けて接着し、はみ出たバスボンドはティッシュか何かで拭き取り、整えてください。(手に付くとべた付いて面倒です)

メモ:貼り付ける樹脂ボードの厚みがありすぎると、カヤックの微妙なカーブに添わせることができないので、せいぜい1mm厚くらいの、比較的弾性のある樹脂ボードが良いと思います。

完全硬化するまでには2~3日かかりますので、船底を上にして暫く放置してあげてください。

補修が完了したカヤックの船底
▲硬化するとバスボンドは結構肉瘦せするので、やはりたっぷり目に塗ってしまう方が良いですね。

硬化したかの確認は、張り付けたボードを手でひっぺがそうとしてみてください(笑)、全然剥がれそうにもなければ問題ありません!

柔よく剛を制す

このバスボンド(シリコンコーキング)で接着する方法は、アルミボーター先輩から教わった方法なのですが、本当に強力です。

アルミボーター先輩はジョンボートの船底にアルミのL字アングルを接着していたのですが、「川に沈んでいる水中テトラにぶつかったりしても全然外れたりしない」と豪語していました。

↑マッディリバーでは水面下に見えないテトラがあってぶつかるとかが、そんな珍しいことではありません。汗

当初は自分も、カヤックにアルミ板をカットしたものを張り付けていたのですが、これだと水の中からカヤックを陸に引き上げる際に引っ掛けて、へしゃ曲がって剥がれるとかって結構あったんですよね…

一方で現在使用しているアクリルボードだと、柔らかいが故に傷はガリガリ付くものの、剥がれるまでには全然至りません。

カヤックの上げ下ろし
▲こんな感じに土手をズリズリ引きずってカヤックを運んでいるもので。汗

まぁある程度月日が経ったら、定期的な張り替えは推奨します。

シリコンもアクリルボードも劣化はするでしょうから、最低1年に1回くらいは張り替えを行うべきかと思います。

真冬のカヤックの装備

まとめ

とても簡単にリニアポリエチレンカヤックを補修する方法でした。

他にもフロートボートとかも似たような素材だと思うので、活用できるのではないかなぁと想像します。

ちなみに補修した部分の強度については、自身の経験上だとよっぽどのことがない限りは大丈夫かと思いますが、浸水したときの備えはキチンとしておいてくださいね。

個人的にオススメなのはセルロールスポンジで、これ1つをコックピット底部に忍ばせておくだけでも相当リスク軽減になりますよー!!

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