発売の情報を聞きつけてちょっと入手するのが楽しみだったデカ羽根モノ(ビッグクローラーベイト)、THタックル(T.H.Tackle)の「THクローラー」が到着しました。
まだまだ使い込み度は低いですが、ネットに情報も少ない状況だし、先日泳がせてみて色々と思うところがあったのでファーストインプレッションをまとめたいと思います。
THクローラーとは?
THクローラーは名の通り、THタックルから2019年7月に発売されたビッグクローラーベイトです。
奇才(天才)濱田禎二プロが展開するTHタックル。
これまで同ブランドからは人気のギル系ルアー「ゾーイ」のビッグクローラーベイト版「ゾーイクローラー」と、ベイトフィッシュのはく製にアルミウイングを付けたような見た目インパクト大の「スィートフィッシュクローラー」が発売されていますが、今回はTHタックルのデカ羽根モノ第3弾として今回発売されたのが「THクローラー」です。
THタックルにしては珍しく(?)見た目としてはラッキークラフトのサミーにアルミウイングとペラを付けたような正統派なルアーデザインが逆に印象的でした。
ボディの長さは110mm、ウエイトは33gと、ボディサイズの割には軽く、普通のM~MHクラスのロッドでキャストできるようなスペックとなっています。
THクローラーの特徴
THクローラーの特徴についてまとめていきます。
細かい部分のギミックに、濱田プロのこだわりがかなり感じられます…
デカイけど軽いボディ
THクローラーのボディは比重の軽い発泡ウレタン製です。
故にボディ密度は低く、持ってみると「え、想像してたより軽い・・・」って驚かされます。
これは着水直後の泳ぎ出しを良くする効果や着水音を抑える効果のためにこのような素材を採用しているとのことです。

大きめのアルミウイング+貫通ワイヤーシステム
THクローラーのアルミウイングはデカ羽根モノでよく採用されているようなアルミウイングよりも、さらに長いものが採用されています。
また、通常はビス止めされている部分がステンレスワイヤーの先端を曲げて固定しており、しかもこのワイヤーがボディを貫通しているという超特殊仕様…
さらに付け加えると、このセッティング、羽根を閉じたときに閉じすぎないようになっていますね…
これも濱田プロは泳ぎ出しを良くするために、敢えてこうしたんだろうなぁと想像します。
キャスト後に羽根が閉じすぎてしまう羽根モノは、泳ぎ出しが良くない(羽根が中々開いてくれない)ということが多々あります。
ピンに撃ち込んで短い距離で食わせる場合、泳ぎ出しの良さはかなり重要ですよね。
スイベル仕様のベリーフック
ベリーフックについては、バラシ防止に有効とよく言われるスイベル仕様となっています。
これは結構嬉しいギミック。何故ならビッグクローラーベイトへのバイトは往々にしてフロントフックへバイトしてくるからです。先日アベンタで釣った50UPも正にそうでした。
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THクローラーvsアベンタ&ダッジ
THクローラーは釣れごろサイズな正統派ビッグクローラーベイトであることから、対抗馬としては、デカ羽根モノの中では超定番な釣れ釣れルアー、アベンタクローラー(イマカツ)とダッジ(レイドジャパン)の2つかなと感じます。
というわけで3者を比較してみました。


数値的なスペックとしては以下の通りです。
THクローラー | ダッジ | アベンタクローラー | |
ボディ長 | 110 mm | 114 mm | 115 mm |
重量 | 33 g程度 | 32 g程度 | 36 g程度 |
アルミウイングサイズ | 71 mm | 58 mm | 64 mm |
というわけで、つまりはTHクローラーって、アベンタ・ダッジとかなり用途的にかぶってくる部分があるのでは?という疑惑が出てくるわけですね…
では、じゃあ実釣してどうだったか?という話へ進みます。
THクローラー実釣インプレ
THクローラーを投げてみて…一言でいえば優秀なデカ羽根モノだとは感じました。
具体的にいうと・・・
- デットスローは当然ばっちり対応
- 対応できるリトリーブスピードに幅あり
- 泳ぎだしはとても良い
- ボディをくねらせる釣れ釣れアクション
ただこのあたりは予想通りというかなんというかなんですね。
で、個人的にTHクローラーで気になったことが2つありました。
それは・・・
- キャストがしにくい
- アクションの質が弱め
ということです。
キャスト性については、比重の軽い発泡樹脂+閉じないロングアルミウイング+リアペラという組み合わせからか、風が強いとかなり投げにくいと感じました…
ちょうどテストしていたのが結構な強風という状況でしたが、ダッジ・アベンタに比べて、明らかに投げづらかった…少し距離をとってピンを狙うとなると、もう至難の業です(^_^;)
もちろんタックルにもよりけりなので一概にはいえませんが、ここは対抗馬から劣る部分だと感じました。
また、アクションの質ですが、思っていたより弱いなと…
これも比重の軽いボディと細長いアルミウイングからくるものかと思いますが、THクローラーは速度を上げていくと羽根を高く上げて大振りなアクションになるというか…ロールして戻ってくるまでが遅い印象。
もちろんチューニング次第でここはどうにでもできる部分ですが、デフォルトでみるとアベンタとかの方が速度を上げてもピッチは速く、しっかり水を押しながら強くアクションするように感じます。
まとめ
超主観ですが、THクローラー・アベンタ・ダッジのスペックと使用感について比較をまとめてみました。
THクローラー | ダッジ | アベンタクローラー | |
キャストのしやすさ | やや投げにくい | 投げやすい | やや投げやすい |
対応速度の幅 | やや広い | やや狭い | 広い |
アピール力 | 弱め | 弱め | 強め |
羽根チューンのシビアさ | シビアでない | 割とシビア | シビアでない |
こうみると、やっぱりアベンタクローラーって優秀だよね…と感じてしまう部分があったり(^_^;)
ただ今回入手したTHクローラー、これも十分対抗できるレベルの優等生ではあると感じました。
ギミックも面白いし、もう少し自分好みにチューニングしたら超お気に入りに化けるかもしれません…
※ボディの比重が軽い分、ウエイトチューニングや羽根をいじる・替えるなどチューニング幅は大きいかと。
もう少しいじって投げ込んだら、追記していきたいと思います!