話題の新作クローラーベイト、デプスのNZクローラーのダウンサイジング版、「NZクローラーjr.(エヌゼットクローラージュニア)」を入手したので、アクション動画を交えて、忖度一切なしでインプレしていきたいと思います。
NZクローラーJr.のスペック(オリジナルとの比較)
まずはNZクローラーjr.のスペックやディティールについてまとめておきます。
ハネモノオタクの人はそんなの知ってるというような内容ですが、ここは抑えておかないと話が次に進まないので、お許しください。
NZクローラーJr. | 参考:NZクローラー | |
ボディ長 | 95mm | 134mm |
重量 | 1ozクラス(30g程度) | 3ozクラス(86g程度) |
ウイング | 0.3mm厚・45mm長・ステンレスウイング | 0.5mm厚・62mm長・ステンレスウイング |
販売価格(税抜) | 4,900円 | 5,800円 |
※ステンレスウイング厚は我が家のデジタルノギスによるざっくりな実測値です。
まず初見の印象は「かなり小さいな・・・(そして可愛いな…笑)」ということでした。
NZクローラーオリジナルサイズと比較すると・・・という部分はもちろんありますが、正直NZクローラーのパワーをある程度継いだようなサイズ感を期待していたのですが、全体ウエイトで1ozクラス、さらにはウイング部分はオリジナルのNZよりも薄いステンレス製ウイングで、羽根自体のサイズもそこまで大きいものではありません。
扁平ボディ+重くてデカイステンレスウイング搭載となると、当然、初動が悪いものの、一度クロールアクションを始めれば、ゆっくりでも強いクロールを安定的にし続けてくれるというというのは予測できますよね。
NZクローラーオリジナルサイズは、今回NZジュニアを試投するときに初めて投げたのですが、実際ゆっくり強くの素晴らしいアクションで、ちょっと感動しました…
では、ボディ形状は扁平であるけどサイズが小さくなり、ウイングも薄くて軽く、小さいものになったNZクローラージュニアはどういうアクションをしてくれるのか…?
期待半分不安(?)半分でフィールドへ行ってきました。
NZクローラーJr.実釣インプレ
というわけでNZクローラー親子を持って小雨降るフィールドへ。
もったいぶらないで結論から言いますね。
正直、NZクローラージュニアに関しては「コレじゃなきゃダメ(っていうくらいイイ!)」というのはあまり感じませんでした・・・
自分がそこまで惹かれなかった理由について次項から事細かに書いていきます。
NZクローラーとジュニアのアクション動画
まずは自分が撮影してきたアクション動画を載せておきます。
ルアーとの距離もあってちょっとわかりにくいかもしれませんが・・・ハネモノ投げ込んでる人にはきっと色々読み取ってくれるはず。笑
下のインスタ動画、一個目がNZクローラージュニアの普通のゆっくり巻きのアクションで、右の(▶︎)を押すと二個目の動画が出てきて、それがデッドスローで巻いたときのアクションです。
NZクローラージュニアを使った感想
NZジュニアを使ってみた感想、色々細かいことはとりあえず置いておいて、主に気になった点は以下3つでした。
- 初動が悪い
- おいしい速度域が狭い
- 他の1ozハネモノとの差別化が微妙
一個一個詳しく書いていきます。
1.動かし始めはトゥイッチ必須
扁平ボディのハネモノでは仕方ないことではありますが、やはりアベンタやダッジなど、他のハネモノと比較するとやはり初動はかなり悪いなと感じました。
あとで記事中に載せるデプスフィールドスタッフさんの動画を見てもらえればわかりますが、動かし始めるときにトゥイッチを入れてクロールに勢いをつけてあげないと上手く動き始めてくれません。
ただこれはNZクローラーオリジナルサイズも同じ特徴があるので、このボディ形状では仕方ないこととして目をつぶるしかありませんね。
2.おいしい速度域は狭め
NZクローラージュニアはデッドスロー~スローくらいの速度域に対応しているルアーです。
巻き速度が速くなるとアクションが破綻してしまうので使用できません。
スロー特化のハネモノとしてはまぁこれでいいと言えばいいのですが、気になったのは、まずNZクローラーオリジナルサイズのようなスーパーデッドスローでのモジモジアクションのようなことはできません。
ジュニアだとそこまで一点で粘れないようなイメージです。
またデッドスローもたしかに羽根を僅かに動かして、一見アクションしてくれているように見えるのですが、気になったのが「ジョイントボディとテールのブレードが全く活きてない」ということでした。
NZオリジナルだと、デッドスローでもわずかにジョイントボディの後方を振りながら、ブレードも左右にスイングさせるのですが、ジュニアではこれが起きていませんでした。
一言でまとめると「デッドスローで釣れそうなアクションが出てない」ようなイメージです・・・ここはチューニングして少し改善を試みたので、後述するチューニング内容を見てみてください。
3.他のハネモノとの差別化が微妙なところ
最後に他のハネモノとの差別化に関して。
つまり「NZジュニアじゃなきゃダメ!」って感じる部分があったかどうかという話なのですが、そういった部分はあまり感じなかったというのが正直なところでした・・・
1ozクラスハネモノの代表格、ダッジ(レイドジャパン)も合わせて投げていたのですが、デッドスロー使用時、確かにダッジと比較してNZジュニアの方が若干「一点で粘る感」はあります。
ただ前述しているように、デッド時にはジョイントボディもブレードも別にアピール増には寄与していなくて、ただ引きずられて進むだけです。
さらにNZオリジナルの特徴であった重厚なステンレスウイングは薄く軽くなっており、扁平ボディがゆっくりでも強く水を押すような感じを受けませんでした。
むしろダッジのような細身ボディが速いピッチで動いている方がアピールが強いのではないかと感じる程・・・
つまりデッドスロー使用に関しては特に他の1ozクラスのハネモノと比較して秀でている部分は特に感じられず・・・
ただしスロー巻きに関しては、ジョイントもブレードもアピール増強に寄与していて、ここについては自分の持ち駒のハネモノの中では一番強く魚をひっぱる力があるかなと感じました。
NZクローラージュニアのチューニング
というわけで気になるデッドスロー時のジョイントボディやブレードの動きを改善してみようと、思いつきで今とりあえずチューニングしている状態がこちら・・・
ブレードサイズを一回り大きいものに付け替え、ステンレスウイングの上側に板鉛(0.4gずつ)を貼り付けました。
ようはデッドスロー時でも、少しでもリアブレードが振れることでジョイントボディは動き、クロールアクションも強くなるような方向への調整です。
チューニング後のアクション動画がこちら・・・
↑一個目がデッドスロー時のアクション、右の(▶︎)を押すと出てくるのがスローリトリーブ時のアクションです。
気持ちの問題かもしれませんが、デッドスロー時のアクションに若干後方の動きがプラスできたように感じます・・・(動画ではアクションが安定していないのですが、もう少しいい感じに動きます)
チューニングとしては悪くないので、ひとまずこれでしばらく投げてみて、また変えた方が良さそうな部分が出てきたら随時追記していきたいと思います(”ω”)ノ
NZクローラーJr.参考動画
Youtubeで公開されている動画の中で、個人的に一番参考になる感じを受けた、デプスプロスタッフ安江さんの動画を貼っておきます。
開始から5分ほどのところでNZクローラーJr.(プロト)のスイム動画が出てきます。
そしてここで一個突っ込んでおきたいのがコレです。
プロトの段階では、NZジュニアも恐らくNZクローラーオリジナルサイズと同様のリアブレードを装着していたようですね。
動画見ていて、リアブレードの動きが自分の製品版なんか違うように感じたのはこのせいだったようです。
簡単に言えばブレードがデカイほど一度振れ始めれば慣性と水の抵抗で振れ続けるはずなので・・・そういうことです、だからこの動画を見たあとに、「あ、ブレードサイズ大きくしてみよう」って思ったんです。笑
まとめ
初回出荷はあっという間に売り切れた期待が沸騰していたNZクローラーJr.でしたが、その使用感について忖度なしでありのままに書かせてもらいました。
正直NZクローラーオリジナルサイズのような「唯一無二感」は薄いルアーです。
1ozクラスのハネモノでデッド~スローに特化したルアーはダッジなどがすでにあるので、そこと使うシーンが被ってくるのは否めません。
ただ速度を多少あげれば、扁平ボディ+ブレードで強くアピールもできますし、チューニング次第ではそれも増強できる方法はありそうな感じです。
色々とちょっとディスった感じで書いてしまいましたが、普通に釣れ頃のサイズ感なハネモノですし、なにより見た目がめっちゃ可愛いというのもあるので(笑)、1軍候補ルアーとして、今後投げていきます。
というわけで一旦これにてインプレは終了ですが、こんなのまだファーストインプレ的なものですので、気が付いたことがあれば随時追記いたします(”ω”)ノ!!
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